『roughlyとラフに話そう』 第17回 冨田 理恵子さん (2023.12.10配信)

Roughlyとラフに話そう 取材&編集後記

第17回 農業ヘルパー 山形県 冨田 理恵子さん

視聴はこちらから

今回はこれまでとは異なりまして…自分で農業経営をしている農家ではなく、山形県にて「農業へルパー」として農業に携わっていらっしゃる、冨田理恵子さんにお話を伺いました。「酪農ヘルパー」は協会もあって、活用している制度として使っている方の話をよく聞きますが「農業ヘルパー」はあまり聞かないかも…。詳しくお伺いしております!

山形への移住

冨田さんはご家族の事情で山形県に移住されました。そこで始めた直売所のモニターをきっかけに農業の仕事、農協女性部の活動が広がっていきます。農協女性部って農家じゃなくてもなることができるってみなさんご存知でしたか?「食や農、くらしに関心のある女性が集まって活動する組合員組織」だそうです。なんと今回、インタビューした若松・久保、編集の内山も女性部には入っていない中、逆に冨田さんに色々と教えていただいてしまいました!あらあら。

手作りが大好き!

こちら、米袋を使ったバッグだそうです!そのほかにも自作でこんにゃく、ひょうたんの水筒などなど、手作りが難しそう…と感じるものも自作。しかも材料から自分で手作りをされているとのこと!さらにその作り方を地域の女性部やお子さんたちにも教える活動もなさっているそうです。なんとも貴重な存在!!

農協女性部の役員、農業委員にも抜擢!

非農家で女性部(JA全国女性組織協議会)の役員にまで!!これまではなり手の多くがいわゆる農家の嫁、後継者の女性だったはず。最近は農家からの加入も減少の一途だそうで、ぜひ活動に興味をもってほしいと冨田さん。私もフレミズだけでやめてしまって…すみません!!地域によっては既に女性部が広域合併したり、なくなったりしているところもあるようです。

JA全国女性組織協議会のHPはこちらから

看護師のお仕事も

こちらは現役時代のお写真でしょうか。じつは看護師としてお仕事をなさっていたそうです!お子さんが4人いらっしゃる中でのお仕事だったそうです。農業ヘルパーとしての活動は看護師時代よりも休みが取りやすいなど働きやすい環境だとおっしゃっていました。女性の働きやすい環境づくりはずっと課題。自分が働く側であり、雇用する側でもある私も常に悩みながらの毎日です。

農業をする立場と生活者からの立場

農業ヘルパーは、色々な農家の農繁期をサポートする形でのお仕事が多いようです。作物、地域によって異なる農繁期を、冨田さんのようなスタッフのおかげで乗り切ることができている農家はたくさんいるのではないでしょうか。色々な農家で、様々な作業をなさってきているので、私たちよりもずっと汎用性の高い人材にちがいない!!

最近は、働く場所と人をつなげるマッチング用のツールも増えてきていて、人手不足の解消に一役買ってくれている話もよく聞くようになりましたが、まだまだ足りていないですよね。
こういったヘルパーとして活躍できる人材が無駄なく通年で仕事をすることができるように、地域や生産物を超えた情報交換や人材の活用方法が、今後の課題だと冨田さんもおっしゃっていました。

また、冨田さんは農業をする側、それを買う側、それぞれの立場がわかるだけに、鮮度、価格、流通、害虫、農薬などといったことに対しての感覚の相違も感じていらっしゃいます。農家によっても色々な意見がある中で、冨田さんだからこそ発言できる内容を、ぜひ広げていってほしいと思いました。農業者と消費者との相互理解は不可欠ですよね。そこはもっと農業に携わる私たちが強く意識していきたいところでもあります。

農園で働くスタッフさんの通年での仕事のことは、北海道に住んでいる私にとって悩ましい問題でもあります。毎年悩みます。田舎では解決しきれないことも多いのですが、自分とスタッフさんの冬の過ごし方、もういちど考えていきたいと思います。

次回は、埼玉県の…なんと、あの「梅不二子」さんのご登場です。
このお名前だけあげておきますね。気になる方は検索してね。
今年もお聴きいただき、ありがとうございました。1月配信もどうぞお楽しみに!!

みなさま良いお年を!

(文責:内山佳奈)

コメント

タイトルとURLをコピーしました